コラム

相続人が相続税申告を頼む税理士を選ぶ5つの基準|登録番号から報酬の書面まで

2026.10.27
相続人が相続税申告を頼む税理士を選ぶ5つの基準|登録番号から報酬の書面まで|相続税 税理士 選び方

相続税申告を頼む税理士は、何を基準に選べばよいのでしょうか。担当者が税理士として登録されているか、相続税申告をどれだけ扱っているか、財産の評価の進め方、報酬の示し方、頼める範囲の5つで選びます。

5つとも、面談の前後に依頼する側が確かめられる事実です。知人に紹介された税理士でも、会社の顧問税理士でも、同じ基準で見ます。登録は日本税理士会連合会の検索サイトで、件数と報酬は面談と書面で確かめます。

この記事の要点

相続税申告を頼む税理士は、担当者の登録、申告の件数、評価の進め方、報酬の書面、頼める範囲の5つで選びます。

この記事でわかること

  • 相続税申告を頼む税理士を選ぶ5つの基準と、面談での聞き方
  • 担当者の税理士登録を、日税連の検索サイトで確かめる方法
  • 相続税申告の件数を聞くときに確かめる期間と範囲
  • 財産の評価と報酬について、面談で確かめること
  • 税理士に頼める範囲と、司法書士や弁護士が担う手続

相続税申告を頼む税理士は、5つの基準で選ぶ

相続税申告を頼む税理士は、5つの基準で選ぶ|図解

相続税申告を頼む税理士の選び方とは、担当者の資格や申告の経験、報酬の示し方を、事実で確かめて依頼先を決めることです。確かめ方と面談での聞き方は、次の表のとおりです。

基準確かめ方面談での聞き方
担当者の税理士登録日本税理士会連合会の税理士情報検索サイト担当する税理士の氏名と登録番号は
相続税申告の件数面談で、集計の期間と範囲を添えて聞く年に何件、いつからの集計か
財産の評価の進め方面談で、土地や株式の評価の手順を聞く土地は現地や図面で確かめるか
報酬の示し方報酬表と、書面の見積り報酬のほかにかかる費用は何か
頼める範囲と連携先面談で、登記と税務調査の扱いを聞く登記はどこへ、調査の立会いは頼めるか

上から順に確かめると、依頼先の候補を絞り込めます。登録と件数で候補を絞り、残った事務所で評価の進め方と報酬を比べる順番。

財産が預金だけで特例も使わない相続なら、税理士に頼まずに自分で申告する人もいます。頼むかどうかの目安は、相続税申告を自分でできるかは財産の評価と特例の判断で決まるで説明しています。

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相続が発生した方、遺言書の作成を検討されている方を対象に、税理士による無料相談を実施していますので、お気軽にお問い合わせください。

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担当者が税理士か、相続税申告をどれだけ扱っているか

相続税申告を頼むときは、最初に担当者が税理士として登録されているかを確かめ、次に相続税申告の件数を聞きます。申告書の作成と税務相談は税理士の業務で、税理士でない者が行うことは禁じられています(税理士法第52条)。

担当者の税理士登録は、日税連の税理士情報検索サイトで確かめる

税理士は日本税理士会連合会に登録され、税理士情報検索サイトで検索できます。詳細検索では、登録番号、氏名、事務所の所在地、所属税理士会から探せます。

面談の前に、担当する税理士の氏名と登録番号を聞いて検索してください。主要取扱業務に相続税を挙げているかも、検索の条件に入れて確かめられます。主要取扱業務は税理士が登録した情報で、件数を示すものではありません。

候補がまだ無いときは、検索サイトで地域を選び、取り扱う業務に相続税を指定して事務所を探せます。税理士会の無料相談で一般的な質問をしてから依頼先を探す方法もあり、大阪府内の窓口は大阪で相続税を相談できる窓口にまとめています。

税理士法人に頼む場合は、窓口の担当者と、申告を担当する税理士が別の人のことがあります。両方の名前を聞き、申告を担当する税理士の登録を確かめます。

相続税申告の件数は、集計の期間と範囲を聞く

令和6年分に相続税の申告書が出された被相続人(亡くなった方)は166,730人でした(国税庁「令和6年分 相続税の申告事績の概要」)。税理士の登録者は82,682人です(日本税理士会連合会、令和8年9月末日現在)。

単純に割ると、税理士1人あたり年2件ほどの計算。税理士の業務は法人税や所得税、消費税にも分かれるため、相続税申告を扱う件数は事務所ごとに違います。

件数を聞くときは、数字と一緒に集計の期間と範囲を確かめます。直近1年か開業からの累計か、事務所全体か担当する税理士個人か。範囲が違うと、同じ件数でも意味が変わります。

財産の評価を、資料と現地で確かめるか

財産の評価を、資料と現地で確かめるか|図解

相続税の額は財産の評価額で決まるので、評価の進め方を面談で聞きます。土地の評価には、路線価方式(道路ごとに定めた1㎡あたりの価額で計算)と倍率方式(固定資産税評価額に倍率を掛ける)があります。そのうえで、形や使い方によって評価額を補正します(国税庁 No.4602)。

土地の補正には、間口が狭い土地、形が整っていない土地、がけ地を含む土地のように、土地の事実で決まるものがあります。当てはまるかは、図面だけでなく現地を見て確かめます。

財産評価の方法面談で聞くこと
土地路線価か倍率で評価し、形と使い方で補正する現地や図面で形と使い方を確かめるか
建物固定資産税評価額で評価する貸している建物があるか
預金亡くなった日の残高に、利息の分を加える家族名義の預金も確かめるか
非上場株式会社の規模に応じた方式で評価する(国税庁 No.4638)会社の決算書から評価するか

家族名義の預金でも、お金を出したのも管理していたのも亡くなった方なら、亡くなった方の財産として申告に含めます。通帳の名義だけで判断せず、入出金の記録をさかのぼって確かめるかを聞いてください。

評価と並んで、特例の使い方でも税額が変わります。小規模宅地等の特例をどの宅地に使うかや、配偶者がどれだけ取得するかで、今回の相続税が変わります。配偶者が亡くなったときの相続税(二次相続)も変わります。分け方ごとの試算を出してもらえるかも、面談で聞きます。

報酬の決まり方と、報酬に含まれない費用が示されるか

税理士の報酬は、事務所ごとに定めた報酬表で決まります。面談では、報酬が何で決まるかと、報酬のほかにかかる費用を聞き、見積りを書面で受け取ります。

確かめること見るところ
報酬が何で決まるか遺産の総額、相続人の数、財産の評価の手間
税込か税抜か見積りの額に消費税(10%)が含まれているか
報酬に含まれる業務申告書の作成、財産の評価、税務署とのやり取り
報酬のほかにかかる費用戸籍や証明書の取り寄せ、残高証明書の手数料、鑑定、登記
見積りの出し方財産の資料を見た後に、書面で出るか

報酬のほかにかかる費用は、税理士ではなく役所や金融機関、鑑定士、司法書士へ払うものです。見積りの額だけで比べると、含まれる業務の違いが見えません。報酬の計算例と見積りで確かめることは、相続税申告を税理士に頼む費用は何で決まるかで説明しています。

申告の後の税務調査の立会いが報酬に含まれるかと、立会いを頼むときの費用の内訳は、相続税の税務調査で税理士に立会いを頼むときの費用にまとめています。

税理士に頼める範囲と、司法書士や弁護士が担う手続

税理士に頼める範囲と、司法書士や弁護士が担う手続|図解

税理士に頼めるのは、相続税の申告と税務相談、税務調査のときに税務署へ説明する税務代理です(税理士法第2条)。相続登記と、相続人の間で争いのある遺産分割は、別の専門家が担います。

手続担い手税理士の関わり
相続税の申告税理士財産の評価から申告書の提出まで行う
税務調査税理士日程の調整、当日の立会い、税務署への説明を行う
相続登記司法書士申告とは別の手続で、司法書士に頼む
争いのある遺産分割弁護士話し合いには加わらず、分割が決まった後の申告を行う
不動産の売却不動産会社売った後の譲渡所得の申告を行う

依頼先を選ぶときは、提携する司法書士や弁護士がいるかを聞きます。相続の手続は、相続税の申告と登記、売却が同じ時期に重なるためです。税理士、司法書士、弁護士、行政書士が担う手続の違いと、状況ごとの相談先は、相続税の申告は税理士、相続登記は司法書士に頼むで説明しています。

申告書には、税理士が計算し、整理し、相談に応じた事項を書いた書面を付けることもできます。書面添付制度と呼ばれる仕組み(税理士法第33条の2)。書面が付いた申告書について、税務署が日時と場所を事前に通知して調査するときは、通知の前に税理士へ意見を述べる機会を与えます(同法第35条)。

書面を付けても、税務調査が行われないと決まるわけではありません(国税庁「書面添付・意見聴取制度」)。

大北税理士法人に相続税申告を頼む場合

大北税理士法人に相続税申告を頼む場合|相続税 税理士 選び方

大北税理士法人は、大阪市北区天神橋2丁目(南森町)で相続税申告を主な業務にしている税理士法人です。5つの基準に沿って、当税理士法人の体制を示します。

  • 担当:大北 孝(登録番号第108964号)と大北 浩司(登録番号第102782号)の税理士2名。近畿税理士会北支部に所属
  • 件数:当税理士法人の相続税申告は、ここ数年で月1〜3件、累計約100件
  • 評価:路線価と倍率による評価に加え、土地の形と使い方による補正を、現地を確かめて検討
  • 報酬:基本報酬額100,000円(税込110,000円)に、遺産の総額に応じた額と共同相続人の数による加算
  • 範囲:相続登記は提携する司法書士、争いのある話し合いは提携する弁護士。税務調査では窓口として立ち会い

1つの案件を兄弟の税理士2名で担当し、評価と特例の判断を二人で確かめてから申告します。税務調査の立会いは、ほかの税理士が申告した案件でもお受けしています(税務調査対応)。

報酬の表は税理士の料金・報酬のページにあります。初回のご相談は無料で、近畿圏の方は事務所への来所、近畿圏の外の方はオンラインでの面談で受け付けます。オンラインで完結するのは、面談と相続税の申告までです。

本記事の根拠法令・出典

法令・公的資料位置づけ
税理士法税理士の業務(第2条)、書面添付(第33条の2)、意見聴取(第35条)、税理士でない者の業務の制限(第52条)
国税庁 書面添付・意見聴取制度書面添付と調査の関係
国税庁 税理士法違反行為税理士でない者の税理士業務の禁止
国税庁 令和6年分 相続税の申告事績の概要申告書を出した被相続人の数
日本税理士会連合会 税理士登録者数税理士の登録者数(令和8年9月末日現在)
日本税理士会連合会 税理士情報検索サイト税理士の登録の確かめ方
国税庁 No.4602 土地家屋の評価路線価方式と倍率方式
国税庁 No.4638 取引相場のない株式の評価非上場株式の評価

まとめ

相続税申告を頼む税理士は、担当者の税理士登録、相続税申告の件数、財産の評価の進め方、報酬の示し方、頼める範囲の5つで選びます。登録は日本税理士会連合会の税理士情報検索サイトで、件数は集計の期間と範囲を添えて聞き、報酬は書面の見積りで確かめます。

税理士に頼めるのは相続税の申告と税務調査の対応で、相続登記は司法書士、争いのある遺産分割は弁護士が担います。初回相談で聞く内容と持っていく資料は、大阪で相続税を相談するときの窓口と、初回相談で確かめることにまとめています。

よくある質問

相続税に強い税理士とは、どんな税理士ですか?

相続税に強い税理士は、資格や認定の名前ではありません。相続税申告を多く扱い、土地や株式の評価と特例の判断を自分の事務所で行える税理士を指して使われる言葉です。当てはまるかは、件数と評価の進め方を面談で聞いて確かめます。

知り合いに紹介された税理士を断ってもよいですか?

断ってかまいません。紹介された税理士でも、ほかの事務所と同じ5つの基準で確かめ、相続税申告の件数や報酬の示し方が合わなければ、ほかの事務所に依頼できます。

会社の顧問税理士に相続税申告を頼んでもよいですか?

頼めます。顧問税理士は会社の決算書を把握しているので、非上場株式の評価の資料をそろえやすい面があります。相続税申告の件数と土地の評価の進め方は、ほかの事務所と同じように聞いて確かめます。

家から遠い税理士にも相続税申告を頼めますか?

頼めます。申告書を出す先は亡くなった方の住所地を所轄する税務署で、税理士の事務所の場所では変わりません。オンラインで頼むときの進め方は、相続税申告をオンラインで税理士に頼む方法で説明しています。

申告の途中で税理士を替えられますか?

替えられます。替えるときは、それまでに渡した資料と作った計算の資料を受け取り、新しい税理士に引き継ぎます。申告期限は替えても延びないので、期限までの日数を新しい税理士と最初に確かめます。

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