コラム

相続税申告は遠方からでもオンラインで税理士に頼める|来所せずに済む範囲と相続人が行う手続

2026.10.18
相続税申告は遠方からでもオンラインで税理士に頼める|来所せずに済む範囲と相続人が行う手続|相続税申告 オンライン

親が暮らしていた町から遠く離れて住んでいても、相続税の申告のために何度も帰らないといけないのか。相続税申告は、税理士に頼めば、面談から税務署への提出までオンラインで進められます。申告先は亡くなった方の住所地の税務署で、税理士の事務所の場所や相続人の住所とは関係しません。

税理士がe-Tax(国税の電子申告)で申告書を代わりに送れば、相続人がマイナンバーカードで電子署名をする必要もありません。一方で、遺産分割協議書への署名と実印の押印、印鑑証明書の取り寄せは、相続人の手で行います。

この記事の要点

相続税申告は、税理士がe-Taxで代わりに送れば来所せずに進められ、遺産分割協議書への署名と印鑑証明書の取り寄せは相続人が行います。

この記事でわかること

  • 来所せずに相続税申告を進められる理由と申告先の税務署
  • 税理士が代わりに送るe-Taxの条件
  • オンラインで済まない手続とそれを担う人
  • 近畿圏の内と外で変わる大北税理士法人の進め方

相続税申告は、税理士に頼めば来所せずに申告まで進められる

相続税申告は、税理士に頼めば来所せずに申告まで進められる|図解

相続税申告は、税理士に頼めば、相続人が事務所にも税務署にも行かずに申告まで進められます。オンラインの相続税申告とは、税理士との面談をオンラインで行い、税理士がe-Taxで申告書を税務署へ送ることで、来所せずに申告を終える進め方のことです。

来所が要らない理由は、申告先の決まり方にあります。相続税の申告書を出す先は、亡くなった方の死亡時の住所地を所轄する税務署で、相続人の住所地の税務署ではありません(国税庁 No.4205)。申告先は1か所に決まるので、申告書を作る税理士の事務所がどこにあっても変わりません。

決まること決まり方
申告書の提出先亡くなった方の住所地を所轄する税務署
申告の期限亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内
提出の方法e-Tax、郵送や信書便、税務署の時間外収受箱
申告書の数相続人が共同で1通にまとめて出せる

相続人が全国に分かれて住んでいても、申告書は共同で1通にまとめられます。納税は、財産を取得した相続人がそれぞれ申告期限までに行います。

金融機関の窓口へ行かなくても、ダイレクト納付やインターネットバンキングで納められます。ダイレクト納付は、事前に届け出た口座からe-Taxで引き落とす方法です。1,000万円未満なら、クレジットカードでも納められます。窓口に行かずに納める方法と、郵送で出したときの提出日の数え方は、相続税申告の期限がギリギリのときに優先することでも取り上げています。

初回のご相談は無料です

相続が発生した方、遺言書の作成を検討されている方を対象に、税理士による無料相談を実施していますので、お気軽にお問い合わせください。

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税理士が代わりに送る相続税のe-Taxの仕組み

税理士が代わりに送る相続税のe-Taxの仕組み|図解

税理士が相続人の代わりにe-Taxで送る方法を、代理送信といいます。相続税の代理送信には、相続人本人が送る場合と比べて、オンラインで進めるのに都合のよい条件が3つあります。

相続人本人の電子署名は要らない

税理士が自分の電子署名を付けて代理送信すれば、相続人本人の電子署名は省略できます(e-Taxの電子署名の一部省略)。相続人がマイナンバーカードやカードの読み取り機を用意する必要はありません。

e-Taxを使うには、相続人ごとに利用者識別番号(e-Taxの利用者に振られる番号)が要ります。番号を持っていない相続人の分も、税理士が届出書を代理送信して取得できます(e-Tax よくある質問、令和7年8月1日更新)。

添付書類はPDFで送れる

戸籍の謄本などの法定の添付書類と、税務署が提出を求めている書類は、PDFのイメージデータで送れます。PDFで出した添付書類は、原本を保存しておく必要もありません(e-Tax よくある質問、令和7年8月1日更新)。

e-Taxの作成ソフトが対応していない申告書の様式も、PDFで一緒に送れます。例外は申告書第1表の付表1(納税義務等の承継に係る明細書)で、これだけは書面で出します(e-Tax よくある質問)。付表1は、納税義務を承継する場合に使う様式です。

相続人の分は1回で9人までまとめて送れる

相続人本人がe-Taxで送る場合は、ほかの相続人の分をまとめて送れず、1人ずつ申告書を送ります。税理士が代理送信する場合は、1回の送信で9人分までまとめて送れます(e-Tax よくある質問、令和6年4月26日更新)。

書面で出す場合も、相続人が連名で1通の申告書にまとめられます。相続人の住所が東京と大阪と福岡に分かれていても、申告先は亡くなった方の住所地の税務署1か所です。

オンラインで済まない手続と担い手

オンラインで済まない手続と担い手|図解

面談と申告書の作成、税務署への提出はオンラインで済みますが、相続人が自分で行う手続と、税理士以外の専門家が担う手続が残ります。どれも相続税の申告と並行して進むので、誰が何を行うかを先に分けておきます。

手続行う人進め方
遺産分割協議書への署名と実印の押印相続人全員書面に署名して押印するので、オンラインでは済まない
印鑑証明書の取り寄せ各相続人住所地の市区町村で取り寄せる
相続登記(不動産の名義変更)司法書士大北税理士法人では提携する司法書士が担当する
預貯金の解約と名義変更相続人、または依頼を受けた専門家大北税理士法人では、相続税申告のご依頼に付随してお受けしている
相続人の間の争い弁護士大北税理士法人では提携する弁護士が担当する

配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例を使う申告では、遺産分割協議書の写しと相続人全員の印鑑証明書を添付します(国税庁 No.4158、No.4124)。e-TaxではPDFで送れますが、協議書そのものには相続人が署名し、実印を押します。相続人が遠方に分かれているなら、協議書を郵送で回して署名と押印を集める日数を見込んでおきます。

遺産分割の話し合いで相続人の意見が分かれた場合は、弁護士に相談します。交渉や調停の代理は、弁護士の業務です(弁護士法第72条)。大北税理士法人は相続税の申告を担当し、相続登記は提携する司法書士、争いがある場合は提携する弁護士と連携して進めます。

近畿圏の内と外で変わる大北税理士法人の進め方

近畿圏の内と外で変わる大北税理士法人の進め方|相続税申告 オンライン

大北税理士法人では、近畿圏にお住まいの方は大阪市北区天神橋2丁目の事務所への来所、近畿圏の外にお住まいの方はオンラインでの面談で、相続税申告をお受けしています。オンラインで完結するのは、面談と相続税の申告までです。

事務所は、大阪メトロ谷町線の南森町駅から徒歩2分、JR東西線の大阪天満宮駅の4-B出口から徒歩2分の場所にあります。オンラインで面談する場合も、相続登記は提携する司法書士、相続人の間の争いは提携する弁護士が担当します。

相談から申告までは、お問い合わせ、初回相談、ご提案とお見積、ご契約、申告と対応の順に進みます。初回のご相談は無料です。1つの案件を兄弟の税理士2名で担当し、二人で確認しながら申告を進めます。

報酬は遺産の総額と共同相続人の数で変わり、表は料金・報酬のページにあります。計算例は相続税申告を税理士に頼む費用で取り上げています。初回相談の前に用意しておくとよい資料は、大阪で相続税を相談するときの窓口と、初回相談で確かめることにまとめています。

亡くなった方の住所が大阪府内にあった場合の申告先の税務署と、期限までに進める手続の順番は、大阪で相続税申告を進める相続人が最初に確認することで説明しています。大阪市北区は、町名によって申告先が北税務署と大淀税務署に分かれ、町名ごとの申告先は大阪市北区で相続を相談する窓口と、町名で分かれる税務署にまとめています。

本記事の根拠法令・出典

法令・公的資料位置づけ
相続税法相続税の申告期限、申告書の提出先
弁護士法遺産分割の交渉と代理の担い手
国税庁 No.4205 相続税の申告と納税申告書の提出先、期限、提出の方法、納付の方法
国税庁 No.4158 配偶者の税額の軽減遺産分割協議書の写しと印鑑証明書の添付
国税庁 No.4124 相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例(小規模宅地等の特例)特例を使う申告の添付書類
e-Tax 電子署名の一部省略税理士の代理送信での電子署名
e-Tax よくある質問(連署による申告)代理送信で9人分までまとめられること
e-Tax よくある質問(添付書類のイメージデータ)添付書類のPDF提出と原本の保存
e-Tax よくある質問(対応していない申告書)書面で出す付表1
e-Tax よくある質問(利用者識別番号の取得)税理士による届出書の代理送信

まとめ

相続税申告は、税理士に頼めば、面談から税務署への提出までオンラインで進められます。申告先は亡くなった方の住所地の税務署で、税理士の事務所の場所や相続人の住所とは関係しません。

税理士がe-Taxで代理送信すれば、相続人本人の電子署名は要らず、添付書類はPDFで送れ、相続人9人分までを1回でまとめられます。遺産分割協議書への署名と実印の押印、印鑑証明書の取り寄せは、相続人が行います。

大北税理士法人の初回相談の受け付けは、税理士による無料相談のページで案内しています。

よくある質問

税理士に会わずに相続税申告を頼めますか?

頼めます。面談をオンラインで行い、税理士がe-Taxで申告書を税務署へ送れば、事務所に行かずに申告まで進められます。大北税理士法人では、近畿圏の外にお住まいの方からオンライン面談で相続税申告をお受けしています。

亡くなった親が遠方に住んでいた場合、地元の税理士でないと申告できませんか?

地元の税理士でなくても申告できます。相続税の申告先は亡くなった方の住所地を所轄する税務署で、申告書を作る税理士の事務所の場所によって変わりません。税理士はe-Taxで、事務所からその税務署へ申告書を送れます。

相続人がマイナンバーカードを持っていなくても、電子申告できますか?

できます。税理士が自分の電子署名を付けて代理送信すれば、相続人本人の電子署名は省略できます。e-Taxの利用者識別番号が無い相続人の分も、税理士が届出書を代理送信して取得できます。

添付書類の原本は税務署に出しますか?

e-Taxで申告する場合は、原本ではなくPDFで送れます。戸籍の謄本などの添付書類が対象で、PDFで出した書類は原本を保存しておく必要もありません。申告書第1表の付表1だけは、e-Taxで送れず書面で出します。

相続人が何人いても、まとめて申告できますか?

税理士が代理送信する場合は、1回の送信で9人分までまとめて送れます。相続人本人がe-Taxで送る場合は1人ずつの送信です。書面で出す場合は、相続人が連名で1通の申告書にまとめられます。

初回のご相談は無料です

相続が発生した方、遺言書の作成を検討されている方を対象に、税理士による無料相談を実施していますので、お気軽にお問い合わせください。

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